目次
現況
既存のWi-Fiルーターの速度があまりに遅いため、Wi-Fi6対応のルーターを検討しました。
現在NURO光の2Gを契約しており、ルーター付きONUが貸し出されています。
無線速度は十分速いのですが、ルーター設置場所が2Fの押し入れの中という環境のため、1Fの隅々まで無線でカバーすることができていませんでした。
ONUの設置場所、押し入れには情報分電盤が設置されており、そこから有線で家中にLAN配線が張り巡らされています。
1Fの電波状況を改善するためにNECのルーター(2015年発売のNEC PA-WG1200HP)を有線のブリッジ接続して使用していたのですが、速度が全く出ず。
距離が離れていても、貸し出しルーターに無線接続した方が速いという状況でした。
実効で462Mbps(規格867Mbps)出るはずなので、本来ならそこそこの速度が出るはずなのですが、実測値で16Mbps程度と極端に遅い。
ルーターの買い換えとなりました。
機種検討
・Wi-Fi6対応
・速度が速い&安定
・OFDMA対応
・ビームフォーミング対応
・価格が安い
以上を目安に商品を絞っていきます。
雑誌で1番高評価はバッファローのWXR-6000AX12S。国内メーカー。
接続が安定しているのはTP-Link の製品(中国メーカー)。あまり聞き慣れませんが、世界シェア40%のようです。
バッファロー WXR-6000AX12S | TP-Link Archer AX90 | |
最大転送速度 | 5GHz:4803Mbps 2.4GHz:1147Mbps | 5GHz:4804Mbps 2.4GHz:574Mbps |
ストリーム数 | 8ストリーム | 8ストリーム |
5GHzバンド幅 | 160MHz | 160MHz |
ポート速度 | WAN:10GHz x1 LAN:10GHz x1、1GHz x3 | WAN:2.5GHz x1 LAN:2.5GHZ x1、1GHz x3 |
ビームフォーミング | ○ | ○ |
OFDMA | ○ | ○ |
IPv6 | ○ | × |
性能だけで見ると明らかにバッファローが上です。
2.4GHz帯が速いし、ポート速度も高速。
今使用しているルーターはNECですが、以前はバッファローを使用しており、バッファローにとくに悪い印象もありません。日本メーカーですし。
NURO光などで2GHz契約ならTP-Linkでも十分でしょう。
価格は2021年9月時点で、 WXR-6000AX12S が32,000円、AX90が20,000円。
今回は価格と性能のバランスを取ってTP-LinkのAX90を購入しました。
性能も重視しますが、やはり価格も大事。今の自宅環境ではAX90がバランスが取れていて良いと判断しました。
Archer AX90 レビュー
サイズはかなり大きい。というか大きすぎます。
今回はリビングのTV横に置いたのですが、かなり場所を取りました。
NECのルーターは小ぶりで縦に伸びていたので場所も取らなかったのですが、AX90は横に長いのでかなり場所を取ります。
アンテナは動きます。
2.5GHzのWANが付いています。
今回はブリッジ接続するので、
2FのONUルーター→ONUルーターから有線接続で2F情報分電盤から各部屋の有線ポート→1F有線接続でAX90→無線で1Fをカバー
という流れになります。
今は無線対応の機器も多いので、情報分電盤はいらないと思うのですが、新築当時は無線の速度も遅く、有線接続が安定していました。HDDレコーダーやTVなども有線接続のみ可能でした。
ドアホンの監視カメラなども有線接続ですし、有線を張り巡らしておくと後々使うことがあるかもしれませんので、これから家を建てられる方は有線LANも念のため入れておくと良いです。
ということで1Fは、有線ポートからAX90のブリッジ接続にします。
NECやバッファローであれば、本体にRT、BR、CNVなどの切り替えスイッチがありますが、TP-Linkの製品にはありません。
パソコンやスマホの設定画面から切り替えが必要となります。
まずは説明書通りに本体と接続して、設定画面で切り替えます。
OFDMAやTWTは初期ではOFFとなっているので、対応機器をお持ちであればONにしておきましょう。
他メーカールーターとの接続は可能か?
裏口の監視カメラは有線で接続が必要ですが、裏口付近にLANポートがありません。
裏口に無線ルーターを置いて、電波を中継させて使用していました。
そこで今まで通り、以前使用していたNEC無線ルーターをCNV(コンバーター)モードにして、AX90と無線接続します。
NECルーターのWPSボタンを押した後、AX90のWPSボタンを押せば自動完了。機器同士すぐ接続できました。
NECルーターの背面LAN端子に監視カメラを有線接続し、ドアホンと無事接続。
他メーカーとの接続も問題なしです。
電波強度
1FにAX90を導入して電波強度はどうなったか?
2FのONU兼ルーターからの電波では、1Fすべてをカバーすることが出来ていませんでした。
特に1F脱衣所、トイレ、玄関はほとんど電波が飛んでいませんでしたが、AX90を1Fに設置したことで高速で接続が可能となりました。
時間帯にもよりますが測った時は600Mbps程度出ていました。十分早い。
電波の強度をすみずみまで改善させる方法としてメッシュWi-Fiというものがあります。
AX90もメッシュに対応しています。
しかし、ブリッジモードではメッシュ機能は使えなくなるようです。
その場合はONU兼ルーターのルーター機能をOFFにして、メッシュを構築すれば良いと思います。
メッシュ構築することでが1つのSSIDで家中接続できてスマートですね。
単一のSSIDで1Fから3Fの移動も可能になります。電波強度によってアクセスポイントを切り替える必要が無くなるのがメッシュWi-Fiのメリットです。
(NURO光ではルーター機能をOFFにするのが難しいため、メッシュ構築は出来ません。)
今回はメッシュの構築はしていませんが、AX90を1F中央に配置したことで、1Fはすべてカバー。
2Fも端の部屋までしっかりカバーすることが出来ました。
アンテナ8本もあるのでかなり良い感じですね。
全部屋安定してWi-Fiに接続できるようになりました。
マンションでコンクリート造の場合は5GHz帯の電波は通過しにくくなるので、メッシュの構築をしておいた方が良いと思います。
屋外の監視カメラについて
現在はドアホンと連携した監視カメラを使用しています。
LANから給電されるタイプ(PoE)のカメラで、新築時にカメラありきで設計していただきました。
最近は車の盗難なども増えてきているようですので、屋外に監視カメラの追加を検討しているのですが、最近の監視カメラはWi-Fi接続できる機種も多くなってきました。
屋外も場所によってはAX90の電波が届きにくいので、下駄箱に設置されている有線LAN端子に余ったルーターをブリッジ接続して電波の範囲を広げようと思っていますが、メッシュ構築すれば、コンセントがあれば中継器が増やせるので屋外の無線機器にも対応できると思います。
初めからLAN環境を構築する方はメッシュも検討してください。TP-Linkにも対応製品が沢山あります。
セキュリティソフトについて
HomeShieldという独自の機能が付加されています。
有料版もありますが、無料でも必要最低限の機能付き。
コンテンツフィルターや時間制限などがデバイスごとに設定できるので、子供がいるご家庭では有効に活用できると思います。
我が家もやりたかったのですが、ブリッジ接続ではこの機能は使えません。
NURO光から貸し出されるONU兼ルーターは、基本的にはルーター機能をOFF出来ないので、ちょっともったいない気もしますが、親がしっかり管理するしか無いですね。
まとめ
ルーターを交換するだけでここまで速度が上がるとは思っていませんでした。
以前のルーターも11ac対応で規格値867Mbpsでビームフォーミングもあったわけです。
しかし速度は10~30Mbpsしかでず、まったく光回線の恩恵を受けられていませんでした。
AX90に買い替えることによりWi-Fi6のax5G帯を活用でき、電波強度が上がり、家全体をカバーすることが出来るようになり高速安定しています。
TP-Link、おすすめです。